9/23/2011

EGFR Family Symposium

今日は丸1日、MD Andersonで開催されたがん研究のシンポジウムに参加してきました。
テーマはEGFR Familyでした。最近市販化された分子標的薬と呼ばれる新しい抗癌剤の多くは、このEGFR Familyと呼ばれる細胞表面にある受容体からの、細胞増殖信号をブロックするものです。その基礎的なEGFR研究の第一人者たちが一堂に会してのシンポジウムでした。
午前中は主に基礎研究分野、午後は新規薬剤のターゲットに関する内容でありました。第一人者たちの熱い議論を1日聴いているのはかなりハードでしたが、大変勉強になりました。

ちょっと遅刻して行ったらこんなに前の席しか空いてなかった...
お陰で集中して勉強できました

右側が本日の主役で退官するDr. Mendelsohn
ついでに、左側が次のPresidentになるDr. DePinho

さて、なぜこんなシンポジウムがMD Andersonで開催されたかですが、今月一杯でこれまでMD AndersonのPresident(理事長?)を務めたエラい先生が退官なされます。そのエラい先生の一番の業績が、"世界初の分子標的薬Cetuximab(商品名:アービタックス)を開発した"というものでありまして、その花道を飾るシンポジウムでもあった様です。アービタックスは抗EGFR抗体薬で、大腸癌などでその効果が広く認められ、現在では日本を含め全世界で使われております。1日の最後に、そのエラい先生の開発に関わる苦労話を講演されたのですが、その昔話はとても面白く、自分も頑張らねば!  と刺激を受けて帰ってきました。

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